終身保険
無選択終身保険
R.Oku
2012/01/01
元祖アリコジャパンでは2010年8月現在販売中止となっています。
病歴や既往症に関係なく無診査で加入できる終身保険
アリコジャパンが「入れます終身保険」という名前で発売したのが始まり。
最近ではいくつかの保険会社が追随している。ソニー生命やアフラックなど。
保険料は保険会社によって異なります。
おおむね特徴は以下の通りです。
- 保険料が通常の終身保険よりも高い
- 加入して2年以内に死亡した場合受け取れる保険金はそれまでに支払った保険料相当額(タンス預金していたのと同じ)
- 保険料の支払は終身払い
※加入して2年以内に死亡した場合は払い込み保険料相当額が支払われます。
※この例では保険料が6000円ですから加入して13年と11ヶ月で掛金の総額が100万円を上回ってきます。つまり73歳以上長生きすると掛金が受け取る保険金の額以上になってしまいます。
通常の保険に加入できるのにこの保険に加入している人も多い
理由は判りませんがなぜか通常の保険に加入できるのにこの保険に加入している人も多いのはなぜでしょうか。
当たり前のことですが、通常の保険に加入するには医師の診査や告知といった所定の診査が必要になります。
しかし診査があるからといって病歴のある人はすべて保険に加入できないというわけではありません。
慢性疾患でも症状が安定し、治療も適切に行われていると判断されれば通常の保険に普通に加入できる可能性も充分あります。
そうでない場合は、保険会社から特別条件が提示されます。特別条件にはいくつか種類がありますが、主なものは「保険料の割増」と「一定期間の保険金削減払い」です。割増額や削減期間は病状によって異なりますがこの「無選択終身保険」よりいい条件になる場合は、特別条件付の普通の終身保険に加入した方が良いことになります。そして最悪謝絶や納得できない特別条件が提示された場合のみこの「無選択終身保険」を検討するのが正しいのではないでしょうか?
にもかかわらず、普通に加入できそうな人も自分でかってに「自分は普通の保険に加入できない」と思い込んでわざわざ高い「無選択終身保険」に加入しているのはなぜでしょうか?
テレビCMでは「だれでも加入できる」ということのみ強調され、保険料が高いことや、加入して2年間は保障が無いことは説明がされていないため、多くの人が勘違いをしているためだと思われます。アリコジャパンの場合この保険は通信販売専用商品になっています。そのため対面での説明を求めることができない商品になっています。かってに勘違いして加入してくれることを期待しているやり方ではないかと思うのは私だけでしょうか?
一定の期間までに死亡しないと・・・
基礎知識のところで説明しましたように、終身保険の終身払いは長生きするといつかは支払った保険料が受け取れる保険金の額を上回ってしまう逆転現象が発生します(定期保険の全期払いを更新し続けても同じ現象は起こります)。通常は逆転する年令は80歳以上になりますが、この「無選択終身保険」では保険料が高い分早い年令で発生します。長生きを喜べなくなります。CMでは「掛け捨てではありません」と説明していますが、終身保険ですからいつかは保険金が受け取れます。また途中で解約しても一定の解約返戻金が受け取れます。その意味では掛け捨てではないでしょう。しかしこの逆転が発生した後ではどちらであっても掛けた保険料以上を受け取ることは出来ません。注意が必要です。
一時払い無選択終身保険
最近では銀行窓販を前提とした「一時払い無選択終身保険」も出てきています。売れているので驚きです。
何度も説明しましたが、保険はやはり月払いが原則だと考えるのは私だけでしょうか?
そしてまずは通常の保険に加入できるか何度も挑戦してみましょう!5年前に断られていても今なら入れるかもしれません!