終身保険
終身保険【基礎知識】
R.Oku
2012/01/01
終身保険は必ず受け取れる保険です。掛け捨てになりません。
終身保険は必ず受け取れる保険です。終身保険は一生涯すなわちエンドレスの保険です。人間はいつかは死にます。したがってこの保険はどんなに長生きしても最後は必ず受け取れる保険です。つまり掛け捨てになりません。
一方、保険会社の方から見た場合、必ず支払いが発生する保険となりますので保険料はそれなりに高くなります。 しかし保険料は高くても加入者にとっては必ず受け取れますので必ず収支がプラスになります。
終身保険には 貯蓄性(資産形成機能)があります。
保険会社は100%の支払いに備えて責任準備金を積立運用するので途中で解約してもかなりの解約返戻金が受け取れます。一定期間継続していると解約返戻金は支払った保険料総額を上回ります。この特徴を利用して保障が必要なくなった時点で解約し解約返戻金を老後の生活資金としたり、子供の教育資金に活用したりする事も可能になります。
解約返戻金の額は保険料総額を上回ることはあっても保険金額を上回ることは絶対にありません(限りなく保険金額に近づく)。当たり前ですが保険として保険金を受け取るのが一番得になります。
終身保険には貯蓄性があるので・・・
一定期間経過すると途中で保険料の支払いを滞っても直ぐに失効しません(保険料自動振替貸付制度)、払い済み保険へ変更、延長定期保険に変更、個人年金として転用(解約返戻金を年金で受け取れる)、契約者貸付が使える・・などすべてこの終身保険特有の高い貯蓄性を活用した制度です。
【Fripでは次の点に注目して下さい】
SAMPLEとして保険金額1000万円の終身保険を使いました。
- 加入年令で保険料はどのくらい変わるのかを見てください。
(30歳で加入した場合と50歳で加入した場合の2パターン) - 保険料払い込み期間を変えると保険料はどう変化するのかを見てください。
(30歳加入の場合・・保険料支払い期間50歳までと65才までと終身払いの3パターン)
(50歳加入の場合・・保険料支払い期間65歳までと終身払いの2パターン)
それぞれのパターンで保険料支払総額と解約返戻金の関係の変化を見てください。
- 保険料の支払い期間を延ばすと保険料は安くなりますが、保険料支払総額が保険金額1000万円を超えるケースがある事を見てください。
- 終身払いでは解約返戻金の額は保険料支払総額を越えることは無い事を見てください。
- 保険料を短期払い込みにすると解約返戻金の額が保険料支払総額を超えてくることを見て下さい。
- どんな場合でも解約返戻金の額が保険金額(1000万円)以上になることは無いことを見てください。
終身保険は保険料の支払期間を短く設定できます
終身保険は保障は一生涯ですが、保険料の支払期間は50歳までとか65歳までとか、短く設定できます(短期払い)。つまり支払いは元気なうちに済ませてその後は一生保障が残るようにできます。 保険料支払い期間と保険料の関係は、支払期間を短くすれば当然月当たりの保険料は高くなります。しかし生涯で支払う支払い保険料総額は安くなります(Frip参照)。逆に、保険料の支払いも終身払いに すると月当たりの保険料は安くなりますが、保険料の支払いは生きている限り続くので長生きすると支払った保険料総額が保障額以上となってしまう現象が発生します。つまり上記のFripでいうと1000万円 の保険金を受け取るのに1000万円以上支払わなければならなくなります。 ただし加入して早めに亡くなれば終身払いの方が総コストは安くなります。この逆転現象は加入年齢が高くなればなりますほど早く起きます。この仕組みを理解していないと単に保険料が安いということで終身払いで加入すると後で取り返しがつかなくなりますので注意が必要です。
一般的に言えば長生きする可能性の方が高いと考えて、保険料は上がっても65歳払い済み60歳払い済みあたりにした方が結果的にプラスになる確率が高くなります。ここのところは重要な点なので慎重に考えましょう。
この特徴を理解していると、この保険を「資産形成」目的と兼用で活用することができます。
終身保険にはいろいろなバリエーションがあります。
リスク細分型終身保険
低解約返戻金型終身保険
積立利率変動型終身保険
変額終身保険
ドル建て終身保険
無選択終身保険
・・・
これらの違いを理解すれば終身保険の活用方法がさらに広がります。