保険選びのヒント・アイデア
考察・・医療保険と死亡保障・・
選択はどちらが優先なのか?
T.Kinoshita
2012/01/01
医療保険は入院したり、手術を受けたときに保険金が受け取れる保険です。逆に言えば入院もせず、手術もせずに亡くなった場合は全く給付を得られません。
病気やけがで入院した時の治療費や医療費に対する不安から医療保険に加入するわけですが、一生でほとんど入院したことが無いまま亡くなる人も実際結構いるのです。全く入院せず、手術を受けることなく亡くなるケース(医療保険を受け取ることなく死亡するケース)とは、脳卒中でほぼ即死、心筋梗塞でほぼ即死、急性心不全でほぼ即死、事故など(大地震、大津波で即死などを含む)でほぼ即死など結構あり得ます。 また「慢性疾患に入院無し」ということもあります。
人は一般的にどういう経過を辿って死に至るのでしょうか?
人は一般的にどういう経過を辿って死に至るのかをイメージしてみましょう。死ぬまでに何回入院するのか、何日入院するのかイメージしてみましょう。
(1)自然災害や事故で死ぬ。(犯罪で死ぬを含む)
(2)病気で死に至る。
(2)はさらに、
(2ー1)快復する病気
(2ー2)快復が難しい病気。
(2ー3)即死する病気。
に別れますでしょうか
(2ー1)快復する病気であれば、元気に退院でき、その後何度も入院することにはなりにくいと考えられますので、逆に医療保険では掛金負けして、支払った保険料の元を回収するのは難しいと考えられます。保険というものはそういうものだと納得できれば問題ありませんが・・・。
(2ー2)快復が難しい病気(ガンや心疾患、脳疾患など)であれば、何度も入院を繰り返す事になると想定されますが、入院を繰り返す事態になったということは、当然死期が近づくと考えるのが自然となります。
この場合、死期が近づくということはたとえ医療保険に加入していなかったとしても、死亡保険に加入していれば、遺族や家族が生前に費やした治療費などは、近い将来の死後に受け取れる死亡保険金で回収することができるということになります。
一般的に最後の入院に掛かる費用は本人は死亡しますので本人が自ら精算することはなく、遺族が精算することになりますが、死亡保険に加入していれば、遺族は安心して葬儀費用なども含め、死亡保険金で回収できると考えられます。
(2ー3)即死する病気。の場合は前述のとおり医療保険は掛け捨てのまま終わります。
このように考えると医療保険単体に加入していなくても、死亡保険(終身)で100万円でも200万円でも単体で加入していた場合の方が、役に立つのではないかと思えないでしょうか。
もちろん余裕があれば両方に加入していればいいでしょう。ただどちらを優先させるかと聞かれれば、医療保険よりも100万円の死亡保障ではないでしょうか。余裕があるなら日額5000円くらいの小さな医療保険と死亡保障をすこし増やしておいた方がいいと考えるのが私の主張です。また、定期の医療保険を活用するといった方法もおすすめです=(働きざかりの時だけ大きな医療保険に加入する。年を取ったら医療保険はやめる。という逆説的な発想も必要です)。会社等の団体の医療保険を活用するのもいい方法です。 余裕があるなら保険は必要ないのかもしれませんが・・。
最近、死亡保険よりも医療保険の人気が高くなって、中にはそれまで加入していた生命保険が年齢とともに高くなり、見直しをする際、入院やガンの保障だけにしぼってしまい死亡保険をやめてしまう方も多くいます。・・またそれを提案してくる生保会社もあります。いかがなものでしょうか