保険選びのヒント・アイデア

東日本大震災で思う・・医療保険は役にたったのか?
(保険会社の使命)

T.Kinoshita
2012/01/01


2011年3月、未曾有の大震災と大津波が東北地方を襲いました。3万人を越える方達が犠牲となり、心からご冥福を祈ります。 犠牲者の方々のほとんどは即死状態でした。

即死状態では全く役に立たない医療保険

震災まで毎日の様にテレビで流れていたアリコのコマーシャル。高齢化社会が進む中人々の医療費への不安を煽りたてたもので、資料請求を した方もさぞや多いのではないかと思います。国内生保もおくれまいとこの流れに追随しました。

今回の犠牲者の中にも多くの方々がこれらの医療保険に加入されていたのではないかと思います。中には今まで加入していた死亡保険をやめて 保険料が安い医療保険だけに切り替えてしまった方々も多くいたのではないかと思います。

当サイトでは震災以前から様々な例をだして、単体の医療保険の選び方の注意を書いてきました。

医療保険選び(入院保険選び)は死亡保障とセットした方が得になる可能性が高くなる
高年齢で加入した医療保険はもとが取りにくい。あえて入るなら・・

これらの記事で主張した様に、多くの「医療保険」には死亡保障がついていません。入院したり、手術を受けた時に支払われる保険になっていて、 いわゆる即死(入院せず手術も受けずに死亡する)の場合全く給付が受けられず掛け捨ての保険で終了します。
わずか100万円の死亡保障でもついていれば、このような即死の状態でも掛け捨てにならなかったはずです。 多くの保険会社がこの外資系の保険会社1社のまねをして、生命保険本来の「使命」を忘れ、利益獲得重視に走ったためです。

確かに最終的に選択するのは加入者になります。加入者が選んだんだといってしまえばそうかもそれません。しかし、その選択肢の中から死亡保障付きの医療保険はどんどん姿を消していき、 結果的には保険会社の一人勝ちになるというしくみを作り上げたのは社会的使命をわすれた保険会社と言えます。

数万人の方々が、入院することもなく、手術も受けることもなく亡くなって逝かれました。これにより「死亡保障のない医療保険」は何の支払いもすることなく それまでに契約者から預かった保険料はすべて保険会社の資産(利益)となりました。保険会社の社長さま役員さま、社員さま、笑いが止まらない大地震でしたね。さぞや去年のボーナスは多かったことと推察致します。お喜び申し上げます。