A | B | C | |
---|---|---|---|
商品名 | EVER | 総合医療保険終身型 | 低解約返戻金特則付 積立利率変動型終身保険 +終身入院保障特約 |
保険会社 | アフラック | ソニー生命 | あいおい生命 |
保険期間 | 終身 | 終身 | 終身 |
入院日額 | 5000円 | 5000円 | 5000円 |
1入院限度日数 | 60日 | 60日 | 360日 |
通算限度日数 | 病気入院・ケガの入院 別々に1095日 |
病気入院・ケガの入院 別々に730日 |
病気入院・ケガの入院 別々に730日 |
手術給付金 | 入院日額の10・20・40倍 | 入院日額の10・20・40倍 | 入院日額の10・20・40倍 |
保険料支払い期間 | 終身 | 60歳まで | 60歳まで |
保険料(月) | 1750円 | 4550円 | 5567円 |
保険選びのヒント・アイデア
医療保険選び(入院保険選び)は死亡保障とセットした方が得になる可能性が高くなる
T.Kinoshita
2008/10/18
医療保険選び(入院保険選び)をしてみましょう
ここでは、アメリカンファミリー(アフラック)の「EVER(エバー=終身医療保険)」とソニー生命の「総合医療保険」終身型、あいおい生命の「低解約返金型積立利率変動型終身保険」に終身医療特約をセットしたケースの3パターンを比較してみました。
医療保険は様々な商品が開発販売されており、どれを選んだらよいのか混乱します。
選び方を間違えると結果として保険会社の販売戦略にはまり込み、損をすることにもなりかねません。
- 必要でもない保障をセットさせられる。(生活習慣病、三大疾病、がんの保障、通院の保障などの正確な約款やデータの検証も無いままセットさせられる。またセット商品しかないと思い込まされる)
- 補償の額を不必要に増やされる(入院したら1日1万円が必要→その分保険料が高くなる)
- 間違って一生保険料を払い続けるタイプの保険に加入。
等々です。
ここでは、基本に立ち返って、このような比較要素を排除し、プレーン(単純な=基本的)な保障内容で比較をし「保険選びのヒント」としていただけたらと思います。
前提条件は、
- 終身の医療保障であること
- 入院したら1日目から保障
- 入院したら1日5000円の保障
- 手術したら入院の有無を問わず手術の内容により入院日額の10、20、40倍が受け取れる
という基本的な条件のみで比較してみたいと思います。
30歳加入 男性 月払い で比較してみましょう
- アフラック EVER 1入院支払限度日数60日 保険料1750円。
- ソニー生命 総合医療保険終身型 保険料支払 60歳払い済み 1入院支払限度日数60日型 保険料4550円。
- あいおい生命 低解約返戻金特則付積立利率変動型終身保険(死亡保険金100万円)+終身入院保障特約(日額5000円) 保険料支払 60歳払い済み 1入院支払限度日数360日型 保険料5567円
わかり易く表にしてみました。
次にそれぞれの設計書・見積書を元に時系列明細を作ってみました。
A:アフラック
B:ソニー生命
C:あいおい生命
では、これらのデータを元に比較分析してみましょう。
あなたは、何歳まで生きるのでしょうか?判りませんよね!家系的に見てどうでしょうか?ご両親はおいくつですか?
お爺ちゃんお婆ちゃんは生きていますか?早く亡くなった方はいますか?
日本は世界有数の長寿大国です。早死にする確率よりも長生きできる確率の方が高いと考えましょう。
男性の平均寿命に近い75歳まで生きると考えてみましょう。
A.EVERの場合
75歳まで生きると支払う保険料の総額はいくらになるでしょうか→時系列明細を見てください。(945,000円ですね。)
この保険には死亡保障はありませんので、死んだ時受け取れる保険金は0円です。
もし仮に1回も入院や手術をしなかったら、945,000円が掛け捨てで終了します。
逆に言えば、945,000円の元を取るには何日入院すればよいのでしょうか?計算してみてください。
B.総合医療保険終身型(ソニー生命)の場合
75歳まで生きるとそれまでに支払った保険料の総額はいくらになるでしょうか→時系列明細を見てください。(1,638,000円ですね。)
しかしこの保険には死亡保障があります。75歳で受け取れる死亡保険金はいくらでしょうか→時系列明細を見てください。(1,088,795円が受け取れます。)
ということは、もし仮に1回も入院や手術をしなかったら、掛け捨てとなった保険料は
1,638,000円ー1,088,795円=549,205円ということになります。
結果として、AのEVERよりも掛け捨てとなる保険料は少なくなります。
945,000円ー549,205円=395,795円得になるという事がわかります。
つまりこの保険で完全に元を取るには549,205円分入院をすればよいことになります。
C.低解返利変終身保険+終身入院保障特約(あいおい生命)の場合
75歳まで生きるとそれまでに支払った保険料の総額はいくらになるでしょうか→時系列明細を見てください。(200.4万円ですね。)
しかしこの保険には死亡保障があります。75歳で受け取れる死亡保険金はいくらでしょうか→時系列明細を見てください。(100万円が受け取れます。)
ということは、もし仮に1回も入院や手術をしなかったら、掛け捨てとなった保険料は・・
200.4万円ー100万円=100.4万円ということになります。
しかしこれではAのEVERよりも掛け捨てとなる保険料は多くなってしまいますね。
100.4万円ー945,000円=5.9万円 AのEVERより5.9万円損になります
保険料も高いし問題外の選択肢でしょうか?
ちがいます、この保険の時系列明細の中の「解約返戻金」のところを見てみてください。この保険を75歳で解約したらどうなるでしょうか?死亡保険金を受け取らずに解約するのです。(250.9万円が受け取れます。)
どうでしょうか、すごく不思議ですが、それまでに支払った保険料以上の金額が受け取れるのです。
250.9万円ー200.4万円=50.5万円も増えて戻ってくるのです。
A、B どちらも 完全に元を取るには病気やケガで何日かの入院や手術をする必要がありました。(変ないい方ですが・・)。しかしこの保険では1回も入院や手術をしなかったとしても得になるのです。
貯金をしていたのとおんなじです。いや貯金ではこんなに増えないし、第一入院しても保障はありません。貯金を取崩すだけで減ってしまいます。
この保険では、当然保険ですから、入院すればその間の保障があります。途中何回入院して入院給付金を受け取っていても、何回手術保険金を受け取っていても解約返戻金の額が変わることはありません。
ここまで知ると、あなただったらどれを選択しますか? 選ぶのはあなたです。
さて、ここまでの比較だと非難を浴びかねませんので 以下の比較を付け加えます。
あなたが短命だったらどうなるでしょうか?
55歳までしか生きれなかった場合を見てみましょう。
A.EVERの場合
55歳で死亡した場合それまでに支払った保険料の総額はいくらになるでしょうか→時系列明細を見てください。(525,000円ですね。)
この保険には死亡保障はありませんので、死んだ時受け取れる保険金は0円です。
もし仮に1回も入院や手術をしなかったら、525,000円が掛け捨てで終了します。
逆に言えば、525,000円の元を取るには何日入院すればよいのでしょうか?計算してみてください。
B.総合医療保険終身型(ソニー生命)の場合
55歳で死亡した場合それまでに支払った保険料の総額はいくらになるでしょうか→時系列明細を見てください。(1,365,000円ですね。)
しかしこの保険には死亡保障があります。55歳で受け取れる死亡保険金はいくらでしょうか→時系列明細を見てください。(859,320円が受け取れます。)
ということは、もし仮に1回も入院や手術をしなかったら、掛け捨てとなった保険料は
1,365,000円ー859,320円=505,680円ということになります。
結果として、AのEVERよりも掛け捨てとなる保険料は少なくなります。
525,000円ー505,680円=19,3200円得になるという事がわかります。
つまりこの保険で完全に元を取るには505,680円分入院をすればよいことになります。
C.低解返利変終身保険+終身入院保障特約(あいおい生命)の場合
55歳まで生きるとそれまでに支払った保険料の総額はいくらになるでしょうか→時系列明細を見てください。(167.0万円ですね。)
しかしこの保険には死亡保障があります。55歳で受け取れる死亡保険金はいくらでしょうか→時系列明細を見てください。(100万円が受け取れます。)
ということは、もし仮に1回も入院や手術をしなかったら、掛け捨てとなった保険料は
167.0万円ー100万円=67.0万円ということになります。
しかしこれではAのEVERよりも掛け捨てとなる保険料は多くなってしまいますね。
67.0万円ー525,000円=14.5万円 AのEVERより14.5万円損になります
ではこの保険を55歳で解約したらどうなるでしょうか?死亡保険金を受け取らずに解約するのです。(40.9万円しか受け取れません。)
55歳では明らかに死亡保険金100万円を受け取った方が良いことになります。
つまりこの保険で完全に元を取るには67万円分入院をすればよいことになります。
いかがでしょうか。あなたが何才で死亡するのかで、異なる結果となりました。
そうです。保険選びのポイントは保障内容の単純比較ではわからないということです。
今回の比較では「何歳まで生きれるのか」「何歳まで生きれる確率が高いのか」という事をあなた自身が考える事の方が
大事なのです。
早死にしそうだと考えるならAのEVERで充分。
長生きした時の方が心配と考えるのならCのあいおいが断然得かもしれませんね
考えあぐねるならBのソニーが無難ということになりますね。
一般的にいえば65歳までの生存率は90%を超えていますので、長生きする確率の方がはるかに高いので BやCの方が得になる確率が高いと言ってよいでしょう。
EVERは日本で契約件数トップの医療保険だそうです。(パンフレットにそう書いてあります)
ソニーの総合医療保険は大変定評のある医療保険です
あいおいのケースは医療保険ではありません。終身保険(死亡保障)の保険に特約をセットしたケースとなります。
伏兵です。
保険選びのヒントになりましたでしょうか?選ぶのはあなたです。
医療保険は入院したり、手術を受けたときに保険金が受け取れる保険です。 逆に言えば入院もせず、手術もせずに亡くなった場合は全く給付を得られません。
病気やけがで入院した時の治療費や医療費に対する不安から医療保険に加入するわけですが、 一生でほとんど入院したことが無いまま亡くなる人も実際結構いるのです。全く入院せず、 手術を受けることなく亡くなるケースとは、脳卒中でほぼ即死、心筋梗塞でほぼ即死、急性心不全でほぼ即死、事故などでほぼ即死など結構あり得ます。
逆に「慢性疾患に入院無し」ということもあります。
今回は逆説的に、この、一生の内ほとんど入院しなかったらどうなるのか? また加入した保険で支払った保険料を回収する(元を取る)には何日入院すればいいのか? といった観点から比較してみました。もちろん保険金詐欺などではありません。
一体どのくらいの期間入院すれば、保険としての加入意義があったのかということを考えていただくためです。 もし、ほとんどの人が保険料の元を取ることなく亡くなって行くのであれば、保険ではなく各自貯金をしていた方が いいことになります。
そこで、死亡保障をからめました。
なぜなら、死は100%必ず誰にでも訪れるからです。全く入院などしなかった人でも必ず最後は死にます。
結果は上記の通りです。
わずか100万円足らずの死亡補償でも保険料の回収に大いに寄与してくれるということがおわかりいただけましたでしょうか?
※すべての保険会社でこの理屈通りになるわけではありませんのでご注意下さい。